タイトルに惹かれて読み始めた。
台風の夜・・・の始まりから、この先どうなるのか知りたくて、優しさと温かさが心地よくてページはどんどん進み、私にしては珍しく一気に読んでしまった。
ヒカリと木綿子さん、ヒカリとご近所だったおじいちゃん、ヒカリと幼なじみの成瀬の関係、木綿子の経営する手芸店の店員や客の司さん。手芸屋さんだったこと。すべてが優しくて温かくてちょっと切なくて、時々鼻水啜りながら読んだ。
「多様性」といわれる現代で、頭ではいろんな人がいるんだとわかっていても身の回りに「ちょっと違う」人がいたら・・・そんなことを考えるきっかけになったし、この本のおかげで少し自信がついた気がする。
ヒカリについて、幼い頃の育った環境が及ぼす影響の大きさを改めて知った。そして母親はほぼ育児放棄だったのに、抱きしめてくれたことでその愛情を受け止めていたことに少し驚いた。
恋愛感情がわからない木綿子と育った環境のせいで?人と深く関われないヒカリ。その上でいっしょに暮らしてお互いを大切に思いお互いに支えあって行くことに。二人の関係は、言葉で言い表すのは難しいが、二人だけの関係を築いていけば良いし、それは二人だけではなく、世間一般の夫婦や恋人同士でもいろんな形があるのだと思う。
司さんの「好きなものを信じて胸を張って生きていけばいい。」という言葉がすばらしい。